VPN用語解説

VPNの種類

インターネットVPN

A地点とB地点を接続するときに、そのAB間を結ぶ回線にインターネットを利用したVPNを「インターネットVPN」といいます。

インターネットは誰でも接続できますので、セキュリティ面で不安があります。そこで、インターネットの中にあたかもトンネルを掘るように他からアクセスできない仮想の空間(回線)を作り、さらにその中を通るデータを暗号化することで、セキュリティの向上を図っています。

以前はインターネットの回線速度が遅いなどの理由で、普及していませんでしたが、現在では光回線網の発達などにより、この問題がクリアされたため、VPNの主流の方式となっています。

メリットは圧倒的なコストの安さと、インターネットに接続できれば、どこからでもアクセスできる便利さです。

デメリットは通信速度や安定性をインターネットに依存するため、場合によっては不安定になってしまうことと、専用線と比較するとセキュリティ面に若干の不安があることです。

2020年現在においては、モバイルLTE通信(sim)の発達により、フレッツ光などの固定ブロードバンド回線とは別に、モバイル端末からもインターネットVPNに接続するシーンが増えてきています。

IP-VPN

インターネットとは別のIP網、たとえばOCNなどのISP(インターネットサービスプロバイダ)が独自で持っている回線などを利用してVPNの構築を行うことを「IP-VPN」と呼びます。

インターネットVPNよりも回線の安定度と、セキュリティ面での安心感があるため、主に専用線からの乗り換え用途で利用されることが多いようです。

コスト面では専用線より圧倒的に安くはなりますが、インターネットVPNと比較すると当然ですが高くなります。